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2021.04.13

日本と韓国の広告市場推移

TAG: 日本 海外 韓国

私たちが1日あたり広告に触れる回数はどれぐらいか、考えたことありますか?

 

アメリカのある研究によりますと、1970年代の消費者の1日平均広告接触回数が約500回で、2000年代はその数が10倍も増え、1日約5,000回も広告を見ているとの結果があるとのことです。確かに、テレビから流れるCM、電車の中で見かけるチラシやYouTubeでスキップしがちの動画広告など、広告は様々な形で私たちの日常に存在しております。さて、今の広告業界の規模はどれぐらいか、気になりませんか?今回は、日本と韓国の広告市場の規模と推移についてご紹介します。

 

 

1. 日本の2020年広告市場

 

株式会社電通が発表した『2020年 日本の広告費』によりますと、日本国内の2020年の総広告費は、前年比88.8%の6兆1,594億円でございました。新型コロナの影響で打撃を受けた業界からの広告出稿が減り、9年ぶりのマイナス成長を記録しました。

 

出典:電通、『2020年 日本の広告費』

 

また、広告媒体を「マスコミ四媒体」と「インターネット」に分けて前年比推移を把握してみると、2020年のマスコミ四媒体広告費は、2兆2,536億円(前年比86.4%)で、インターネット広告媒体費は、1兆7,567億円(前年比105.6%)となりました。

 

全体では、新型コロナの影響による宣伝予算の削減で出稿が大幅に減少した傾向がありますが、「情報・通信」関連業界でのウェビナー、リモートワーク関連、オンラインショップ(EC関連)などの出稿が増加しており、また、巣ごもり需要の影響で「家電・AV機器」が前年より増加したことが分かりました。

特にインターネット広告の場合ですと、SNSやEC、動画配信サービスへの需要が高まったことにより、大手プラットフォーマーを中心とした運用型広告が増加しました。

 

 

 

2. 韓国の2020年広告市場

 

韓国の大手広告代理店チェイル企画(Cheil Worldwide Inc)が発表した『大韓民国総広告費決算』によりますと、2020年の韓国国内の総広告費は、11兆9,951億ウォン(前年比99.2%)となり、やはり新型コロナの影響を感じさせるマイナス成長を記録しました。

 

出典:チェイル企画、『大韓民国総広告費決算』

 

その内訳として、「マスコミ四媒体広告費」は、5兆901億ウォン(前年比92.7%)で、「インターネット広告媒体費」は、5兆7,106億ウォン(前年比113%)と集計されました。

 

インターネット広告のうち、PC広告費は、在宅勤務やオンライン授業実施の影響により広告費が前年比104.7%(1兆8,548億ウォン)上昇し、モバイル広告費は、前年比117.5%(3兆8,558億ウォン)の成長を遂げ、2020年広告市場を牽引したという評価です。また、韓国では2021年より地上波の広告規制緩和されたため、テレビメディアの成長を見込む中、インターネット広告は、広告市場全体の中で構成比が50%に近づくとの予測が出ております。

 

 

 

3. 今後の広告市場予測

 

新型コロナの影響により世界で様々なライフスタイルの変化が起こり、各業界では現在もあらゆる再編成の動きを続けております。その動きの中で最も目立つのが、インターネット上のビジネスモデルに変えていく様子でございます。広告業界が益々ウェブ系に特化していくのみ必然的な流れかもしれません。

 

 

 

 

 

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