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2021.05.14

メタバースという新たな世界観

TAG: 海外

グローバルGPU製造会社NVIDIAが今後の20年間をリードする技術アゼンダーとして取り上げた「メタバース(Metaverse)」。メタバースってなに?と思う方もいらっしゃれば、エンターテインメント部門にお詳しい方なら既にご存知かもしれません。今回は、もはや世界的トレンドになった「メタバース」について具体的にご紹介したいと思います。

 

 

 

・メタバース(Metaverse)とは?

 

メタバースとは、メタ(meta:超)とユニバース(universe:宇宙)の合成語で、インターネット上に作成された多人数参加型の3次元仮想世界を意味します。このメタバースでは、現実世界と仮想世界が共存しておりまして、このメタバースコンセプトを積極的採用したロブロックス(Roblox)*とゼペット(ZEPETO)*が若い世帯に高い評判を得ております。

 

*Roblox(左):ユーザーがゲームをプログラムしたり、他のユーザーが作成したゲームをプレイしたりできるオンラインゲーミングプラットフォームおよびゲーム作成システム。
*ZEPETO(右):AI機能+カスタマイズで世界に一つだけのバーチャルキャラクター作りがメインとなる3Dアバターソーシャルサービス。

 

 

 

・メタバースのタイプ

 

米国の未来学分野の非営利研究団体である「ASF (Acceleration Studies Foundation)」は、メタバースを大きく4つに分けて説明しています。

 

出典 : ASF, Metaverse Roadmap Overview (2007)

 

 

拡張現実(Augmented Reality)は、物理的環境に基盤を置いて仮想のイメージや、コンピュータインタフェースをオーバーレイするメタバースです。2016年に発売され、世界中で人気を博したモバイルゲーム「ポケモン GO」がその代表的な例でございます。

 

ライフロギング(Life logging)は、ユーザーの日常情報や経験を仮想の世界に記録·保存·共有する活動を意味します。 FacebookをはじめとするSNSが全てライフロギング・メタバースに該当します。

 

ミラーワールド(Mirror Worlds)は、利用者が属している物理的世界を可能な限り本物に近くように再現したり、追加情報を加えて情報的に拡張するメタバースです。 グーグルアース(Google Earth)のような地図サービスはもちろん、出前アプリのようなO2Oサービスにおいても、実際にある飲食店をデジタルでコピーしたという点でミラーワールドの例と言えるでしょう。

 

バーチャルワールド(Virtual Worlds)は、現実に存在しない世界を仮想世界に具現したメタバースでございます。 ユーザー活動はアバターを利用して行うことになり、大規模多重アクセスオンラインゲーム(Massive Multiplayer Online Game)がバーチャルワールドを説明する最も良い例でございます。

 

 

 

・メタバース時代のマーケティングはどうなる?~ゲームを通したコミュニケーション方法~

 

歴史的に人々が集まる場所はマーケティングチャンネルとして活用されがち。新型コロナの影響で「非対面」ライフスタイルが普及され、メタバース時代へのシフトが加速されている中、多くの専門家は、メタバースがマーケティング業界の新たな戦場になると見ております。さて、今後のメタバース時代の広告・マーケティングはどうなるのでしょうか。

現時点でメタバーストレンドをリーディングしているゲーム業界をメインで様子を見ると、ゲームを活用したマーケティングタイプは5つにまとめてみました。

 

①ゲームアイテムを活用:メタバース世界で消費者の存在そのものであるアバターを狙い、アバターが利用できるアイテムをマーケティングに活用する方法でございます。 ビジュアル的要素を活かせるため、既にファッションブランドとのコラボレーションが活発でございます。

 

②現実世界での広告の再現:現実世界の屋外広告をゲームの仮想空間に配置する方法です。特にスポーツゲームでよく使われます。

 

③ゲームイベントを活用したマーケティング:ブランドのストーリーテリング、メッセージなどをもとにゲーム内イベントを企画し、ゲームユーザーに高いブランド体験を提供することができます。

 

④イン-ゲーム広告(In-GameAds):ゲームの開始前、中間、終了などの過程で一時的に画面に広告を露出させる方法で、すでにモバイルゲーム市場で一般的に活用されています。

 

⑤ブランドのゲーム参加を通じた消費者コミュニケーション:ブランドがゲーマーと同等な位置でゲームに参加し、ゲームシステムを十分活用してコミュニケーションの機会を設ける方法でございます。2018年、ファーストフードチェーンであるウェンディーズ(Wendy’s)がEpic Games社のフォートナイトで自社マスコットに似たアバターを製作し、ゲーマーとして参加したケースが有名です。

 

出典 : Wendy’s

 

 

 

 

 

 

 

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