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2021.05.31

コロナ時代が1年間経過、韓国の食生活にはどんな変化が?

TAG: 韓国

新型コロナの影響により激動の年となった2020年。いつの間にか1年以上が経ちましたね。皆さんにはその間、どんな変化があったか覚えてらっしゃいますか?働き方、人とのつながり方、遊び方など、様々な生活様式の変化が求められましたよね。

 

比較的変化の速度が遅いと言われる「食生活」にも大きな変化がありました。農林水産省が2021年に発表した「食育に関する意識調査」(令和2年度)によりますと、日本国内では自粛モードで外食が減り、自炊・テイクアウト・デリバリーへのライフスタイルのシフトが分かりました。特に若い世代においての変化が大きかったところが興味深い結果でしたね。

 

日本の食生活とそこまで差が感じれない隣の国、韓国ではどんな変化が観察されたのでしょうか。今回は、韓国で新型コロナが流行り始めたころの2020年4月と1年が経った時点を比較し、その変化についてまとめてお伝えしたいと思います。

 

 

 

《2020年4月、韓国の食生活トレンド変化ポイント》

 

コロナがちょうど流行始めた時点で観察された主な食生活トレンドの変化は以下の4つでした。

 

①朝食兼昼食、昼食兼夕食、スナックなど、手軽に食べるスナッキング(Snacking)現象
定番の1日3食スタイルの食事が減り、間食のように食事を取る傾向が見られました。共にパンと乳製品の摂取する人も増えました。

 

②汁物、鍋物、チゲの変わりに焼き物、炒め物をメインとした献立のシンプル化
外出を控えて家で食事をしなければならない状況が増え、韓国料理メニューの飲食率が高くなりました。 ただ、伝統的な韓国料理に欠かせない汁物や鍋物、チゲなどが外れ、焼き物や炒め物などの調理方法が比較的簡単なメインメニューが選ばれる傾向がありました。

 

③ヘルシーな食事への関心が高まる中、タンパク質・肉類の摂取率が増加
野菜や果物の摂取率が非常に増える現象があり、これは免疫力の向上や体重増加のリスクを避けるためのトレンドとみられます。一方、外食ができない状況が続き、主に外食でよく食べていた肉類メニューであるサムギョプサル(豚バラ焼肉)の摂取が大きく増加したことが分かりました。

 

④大幅に利用が増えたレトルト冷蔵・冷凍食品
コロナ前と比べ、代表的な食生活変化の一つは、レトルト食品の利用率増加です。献立のメインがレトルトのものだと回答する比率が2020年1月と4月の間に5%pも増加し、25%まで伸びたことが分かりました。

 

 

 

《2021年4月、韓国の食生活トレンド変化ポイント》

 

さて、調査から1年経った2021年4月、どんな変化があったでしょうか。前述の4項目についてその変化様子を見てみましょう。

 

①スナッキング(Snacking)現象は続いている
2020年6月から食事回数は回復しましたが、間食スタイルの食事は引き続き増加したことが分かりました。パンとシリアル、乳飲料の消費もの消費も持続的に増えているとのことです。また、インスタントラーメンの消費量は増加したことが分かりました。

 

②シンプルな自炊トレンドも継続している
焼き物·炒め物などのシンプルな自炊トレンドは継続されました。キムチの消費量も以前と大きな変化なく維持されていました。

 

③ヘルシーな食事とタンパク質中心の献立トレンドも健在している
新型コロナウイルスが流行り始めた時期から茹でたブロッコリーにのように健康食とされる野菜メニューを選ぶ比率が高くなりました。他にもキャベツ蒸し、かぼちゃ蒸しなど、野菜蒸し類の飲食が増える中、肉類の摂取も持続的に増加し、2020年7月には夏の保養食であるサムゲタン(参鶏湯)の摂取率が前年比で2倍近く増加したという面白い結果が出ました。

 

④レトルト食品と共にデリバリー・テイクアウト利用率が持続的に増加している
レトルト食品の利用率は、23~25%水準を維持しており、デリバリー・テイクアウトの利用率は2019年まで9~10%程度でしたが2020年3月以後徐々に増加し、21年2月には13%まで伸びました。手軽に食事を取れるレトルト・デリバリー・テイクアウトのトレンドは今後も続いていくと予測されます。

 

 

 

 

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