2021.06.17
Googleタグマネージャの導入メリット
TAG: タグマネジャー
GTM(Google Tag Manager)とは、ウェブサイトやモバイルアプリでのタグと通称されているトラッキングコードと関連するコードを簡単かつ迅速に更新することができるタグ管理システムです。
参考:タグマネージャの概要
よくスクリプトまたはピクセルという用語と混用されているになるタグは、主にウェブ解析と広告性と追跡の目的で使用されます。
グーグルタグマネージャを使用すると、Googleのアナリティクスのタグ、Google広告タグ、Facebookの基本/イベントピクセルなどを含めて、様々なタグをウェブサイトのソースコードの修正なしに、インターネット上で簡単に管理(追加、変更、削除など)することができます。
|タグマネージャを使用する理由
近年デジタル・チャンネルは引き続き増加しており、これらの各チャンネルの成果と貢献度を正確に把握することは、企業にとって非常に重要な課題となっています。代表的なWeb広告手法としては、検索広告、ディスプレイ広告、ネットワーク系のバナー広告、FacebookなどのSNS広告など様々な手法があり、各広告チャンネルも個別に広告の成果を把握するため、固有のスクリプトをWebサイトに追加して、パフォーマンスを追跡しています。
GTMを使用すると、これらの様々なタグをより簡単かつ効率的に管理することができます。GTMを使用する具体的な理由についてまとめてみました。
|タグ実装の業務効率化
一般的に、タグを新規設置するためには、ハードコーディング(ウェブサイトのソースコードの修正)が必要です。
つまり、専門的知識を持っている開発者の助けが必要になります。
ただ、開発者の立場から考えてみれば、タグ設置作業は、サイトのメンテナンスや不具合修正などの業務に比べててみれば、優先順位として、低くなりがちです。この場合、タグ設置を依頼したマーケティング担当者としては、タグ設置作業に数日あるいはそれ以上かかることをしばしば目撃したりします。場合によっては、広告配信日時に間に合わず、タグ設置の遅延期間だけ成果を把握することが困難となります。
GTMを使用すると、コンテナタグ(タグ管理基本的なスクリプト)のみ最初のソースコードに直接追加すれば、他のすべてのタグは、直接管理することができます。つまり、タグの変更があるたびに毎回関連部門や担当者の協力を得る必要がなく、作業にかかる人的リソースを削減できるため、業務効率化を実現できます。
|高い汎用性
ほぼすべてのタグに適用可能です。
Googleはアナリティックスや、Google製品だけでなく、全70以上の第三者ソリューションタグを簡単に設置できるように、テンプレートを提供しています。テンプレートがないベンダーの場合、カスタムHTML方式(単純タグをコピーして貼り付ける方法)を使用して、Yahoo広告タグやFacebookピクセルなど、ほぼすべてのスクリプトをインストール、運用することができます。
サポートされているタグについては、下記「サポートされているタグ」をご確認ください。
参考:サポートされているタグ
|Googleのアナリティクス(GA)の活用度の向上
GAは、基本的なトラッキングコードの設置だけで、ユーザーの情報(人口統計/地域、ブラウザ、デバイス等)、流入チャンネル情報(ソース/媒体等)、行動情報(再生/訪問ページなど)を含む膨大なユーザー情報を収集して分析することができるようになります。
ただ、しっかりとした分析に必要ないくつかの重要なデータがまだ不足しているのが現状であり、eコマースの購入関連データやウェブサイト内の主なユーザー行動データなどは、追加のトラッキング設定をし、これらのデータを収集する必要があります。
例えば、モバイルウェブサイトからの電話発信ボタンやLINEボタンクリック、コンテンツのダウンロード状況、訪問者の動画再生数、サイトリンクボタンのクリックなどの重要なユーザー行動については別途トラッキング設定を追加し情報を収集する必要があり、GAでは「イベント設定」という方法で、これらのユーザー行動を追跡することができます。
GTMを使用するとほとんどの場合ハードコーディングをせずに、各種イベントを設定することができます。マーケティング担当者が直接操作することができ、はるかに簡単に、迅速に処理することが可能になります。また、イベントの設定だけでなく、eコマーストラッキングの設定、仮想ページ、カスタム測定基準/項目の設定など様々な詳細設定が可能です。
|あらゆるタグを簡単に一元管理
タグ管理に関連して、スクリプトのソースコードに直接追加する従来の方式では、通常、様々な基本的なタグ(GAなどの解析タグ、Google広告やYahoo広告の共通スクリプト、Facebookの基本ピクセルなど)を共通のページに追加したり、その他にも成果を測定しようとする各コンバージョンページごとに各チャンネルのコンバージョンタグを入れる必要があります。
それに、コンバージョンページだけではなく、詳細ページ照会、カート、登録、購入など、さまざまなイベントをトラッキングしたい場合、管理しなければならないタグは急激に増えることになります。
また、マーケティングチャネルオペレータが複数の場合や、企業および担当者が変わる場合、あるいはタグのアップデートが必要な場合などの、さまざまな状況では、Webサイト内のタグ設置状況を正確に把握することは困難な場合があります。
GTMの場合、1つのユーザーインターフェイス内でのウェブサイトに適用されるすべてのタグを管理するため、さまざまな用途に使用されるあらゆるタグを簡単に一元管理することができます。
|プレビュー機能で公開前の確認可能
実際のタグ適用に先立ってプレビュー(デバッグ)機能を使用すれば、タグが正しく設置されたかをテストすることができます。
デバッグ機能は、実際のタグ設置時に、発生するエラーの問題やデータが正常に収集されていない問題を事前に防ぐことができます。
公開前には、指定した条件の中で、指定したタグが正しく発火しているかを確認できますので、是非、利用してみてください。
|おわりに
GTM導入のメリットについてご紹介しましたが、いかがでしょうか。下記、まとめますと。
1.タグ実装の業務効率化
2.高い汎用性
3.Googleのアナリティクス(GA)の活用度の向上
4.あらゆるタグを簡単に一元管理
5.プレビュー機能で公開前の確認可能
さらに利用も無料です。
はじめは、GTMの初期設定には時間を要することもあるかもしれませんが、その後の管理・運用等についての利便性は抜群でありますので、ぜひ利用してみてください。